
注目馬一頭に魂を込めて特集するこのコーナー!今回はビーチサンバを取り上げます!!
全レース・血統からビーチサンバの強さや特徴を分析します。
ビーチサンバ×基本情報

父:クロフネ
母:フサイチエアデール
母父:サンデーサイレンス
生年月日:2016年4月4日
調教師:友道康夫 (栗東)
馬主:金子真人ホールディングス
生産者:ノーザンファーム
名前の由来:ビーチで踊るサンバ
ビーチサンバ×レース戦歴

2歳新馬|1番人気1着
上り3F33.4でデビュー戦勝利
2018年9月15日 阪神5レース 芝1600m
馬場状態:良 鞍上:ルメール騎手
スタートは五分から若干の出遅れをみせるビーチサンバ。
道中は外々を回り、早い段階から徐々に位置をあげていきます。
レースはスローペースで進み、ビーチサンバは直線手前では2番手につけます。
手応えは抜群です。
直線では早め先頭に立ち、残り200mで右鞭を一発。
そこからさらに伸びをみせます。
最後は2着のオーロトラジェに2馬身差をつけ勝利。
勝ちタイムは1:36.8と平凡ながら上り3Fは33.4と終いの切れ味をみせます。
アルテミスステークス(GⅢ)|5番人気2着
若さをみせつけるも能力を感じさせる2着
2018年10月27日 東京11レース 芝1600m
馬場状態:良 鞍上:藤岡康太騎手
2戦目は格上挑戦でGⅢ・アルテミスステークスへと挑戦します。
スタートは若干の出遅れ。
その後、新馬戦同様中団の早めから徐々に外々を回り位置をあげていきます。
直線手前では7番手まで位置をあげ、外の絶好のポジションから追い出しをはかります。
直線残り400mで左鞭が入り、鋭く伸びます。
残り200mでは先頭に立ちますが、若さを見せてか、内に外にふらつき脚が鈍ります。
そこを見計らったかのようにゴール前でシェーングランツに半馬身差されての2着に敗れます。
若さを感じさせる部分もありながら、能力を感じさせる2着でした。
阪神ジュベナイルフィリーズ(GⅠ) |4番人気3着
キレ負けするもセンスを感じさせる3着
2018年12月9日 阪神11レース 芝1600m
馬場状態:良 鞍上:福永雄一騎手
スタートは5分の出をみせ、その後、中段につけるビーチサンバ。
道中も中段につけ、しっかりと折り合いをつけます。
直線は外へ追い出し、仕掛けをはかります。
伸び脚をみせるものの、さらに外から追い込んできたダノンファンタジー、クロノジェネシスに交わされてしまいます。
それでも最後は踏ん張って3着は確保。
上位2頭のキレに負ける格好となりましたが、センスを感じさせる3着でした。
クロノジェネシス×レース後コメント

2歳新馬|1番人気1着
ルメール騎手
「完璧でした。良いポジションを取ることができました。リラックスしていて、直線でも良い脚を見せてくれました。能力がありそうです。まだ子供っぽいところはありますが、さらに強くなれそうです。最後も全然止まっていませんし、距離は1600mや1800mなどもう少し長くてもいけるでしょう。乗りやすいです」
アルテミスステークス(GⅢ)|5番人気2着
藤岡康太騎手
「テンションが高かったですが、なんとか我慢してくれました。スタートは初戦同様あまりよくありませんでしたが、巻き返してくれて、直線でも反応してくれました。勝ちにいったのですが、残念でした」
阪神ジュベナイルフィリーズ(GⅠ) |4番人気3着
福永祐一騎手
「スタートが良くていいポジションをとれました。直線もスムーズに外へ出せていました。切れ負けする形にはなりましたが、交わされてからもまた伸びているあたりに高いポテンシャルや伸びしろを感じました。まだ若い馬で身体が整っていない部分が競馬にも出ているのかなと思います。来年が楽しみです」
ビーチサンバ×血統考察

父:クロフネ
現役時代は通算10戦6勝。
ダートでは日本競馬史上の最強馬と評価される馬です。
主な勝鞍はGⅠのNHKマイルカップやジャパンカップダート。
この2戦はいずれも大差でレコード勝ちをしています。
10戦中レコード勝利4回。
芝とダートの双方で活躍し、その勝ちっぷりも強烈な印象を残しており、記録と記憶に残る名馬です。
なお、父のフレンチデュピティは日本とアメリカで種牡馬として成功を収め、ノーザンダンサー系の一流サイアーです。
種牡馬としても現役時代同様に活躍をみせており、初年度産駒から朝日杯フューチュリティステークスを制したGⅠ馬・フサイチリシャールを送り出しました。
その後もスリープレスナイト、カレンチャン、ホエールキャプチャ、アエロリットなどのGⅠ馬を数多く輩出しています。
産駒の特徴としては、芝、ダートの双方で好走します。
性別でみると特に牝馬の活躍が多い傾向にあります。
距離は芝の場合1600m~2000mを得意としています。
馬場がダートの場合は1600m~2400mまでの距離をこなします。
10年連続でサイアーランキングトップ10入りしている名種牡馬。
2015年には史上16頭目となる産駒のJRA通算1000勝を達成しました。
母:フサイチエアデール
現役時代は21戦5勝。
現役時代はGI競走には手に届きませんでしたが、4歳牝馬特別(桜花賞トライアル)やシンザン記念など重賞4勝。
GⅠ・桜花賞やエリザベル女王杯でも2着の好走がある活躍馬です。
その後、繁殖牝馬となって2年目の2005年にフサイチリシャールがGI競走を優勝。
母が叶えられなかったGⅠ制覇を産駒で果たすこととなりました。
産駒にはフサイチリシャールの他、GⅢ・クイーンカップを勝ったライラプスなどがいます。
母父:サンデーサイレンス
日本競馬を塗り替えた、誰もが知る大種牡馬です。
現役時代はアメリカ三冠レースのケンタッキーダービー(GⅠ)・プリークネスステークス(GⅠ) を制しました。その後もブリーダーズカップを制するなど、一流の競走成績を残しています。
ただ、気性の激しさや血統背景から、米国では種牡馬としてはさほど期待されませんでした。
そのような中で社台の相馬眼により、日本に輸入されサンデーサイレンスは名種牡馬の道を歩みます。
産駒の特徴は現役時代と変わらない激しい気性と強靭な肉体、そして優れたスピードと瞬発力を備えた馬が多いです。
また日本の馬場への高い適性が特徴的です。
代表産駒はディープインパクト、サイレンススズカ、スペシャルウィーク、ステイゴールド、ハーツクライなどあげればキリがありません。
その血はまさしく日本近代競馬を変えた血と言っても過言ではありません。
最近ではブルードメアサイアーとしての活躍もみせています。
ビーチサンバ×特徴

デビュー戦レース後のルメール騎手のコメント、父がクロフネであることを考慮すると適正距離は1600~2000mと考えます。
そこに母:フサイチリエアデールでどこまで距離を持たせるかという印象です。
馬場適正は父:クロフネですが、ダートよりは芝が向いている印象です。
この点は母:フサイチエアデール、母父:サンデーサイレンスの影響が出ているといえるでしょう。
クロフネ産駒ですので、レース展開としては瞬発力勝負というよりはタフな競馬を得意とする傾向にあるでしょう。
全兄のフサイチリシャールや半姉ライラプスをふまえると仕上がりは早そうで、成長型は早熟~普通(早)と考えます。
クラシックでの狙い目は桜花賞。
爆発力で言うとグランアレグリアやダノンファンタジー、クロノジェネシスに劣る印象ですが、マイルから中距離にかけては確実に走ってくるタイプの馬です。
その点から馬券では抑えておきたい一頭といえるでしょう。
その他の“一頭入魂”の記事はコチラをクリック!

最後までお読みいただき、ありがとうございました!